萬寿鏡 清酒
この酒は我が社の酒とは、と問われたとき少なくともこれが基準だ、標準だといえる品です。
普通酒としては全国でトップクラスの精米歩合を自負しています。
加茂市の水源として親しまれる粟ヶ岳系の伏流水を仕込水に越後杜氏が丁寧に醸し上げています。
すっきりと飲みやすく、しかも旨みがあります。
冷やで良し、ぬる燗で良し、毎日の晩酌には最適な酒です。
原料米:五百万石(麹)・こしいぶき(掛)
■精米歩合:60%
■日本酒度:+5.0
■酸度:1.4
■アミノ酸:
■使用酵母:
■アルコール度:15~16
◯感想
しっかり磨かれた米から作られています!
新潟のお酒は淡麗辛口がピックアップされがちですが、こちらのお酒は優しいお米の甘さが際立っています。
よくあるくどい甘さではなく、三温糖のようなスッキリした甘さで、まったく後引く感じはありません。
残るのは香り。
醸造アルコールが添加されているので香りが立ちます。
酵母の香りは醸造アルコールに吸着されやすいため、理論的には、醸造アルコールをより多く加えた方が、酵母の香りが酒中に残りやすい傾向にあると考えることができるそうです。
醸造アルコールは悪酔いのイメージがありますが、ちゃんと良さもあるんですね!
萬寿鏡さんでは普通酒のラインナップが豊富でアルファベットラインのFシリーズがあります。
「食卓に並ぶ機会が一番多い普通酒だからこそ、トップレベルの酒質にしたい。普通酒でも精米歩合が良ければ美味しくなることをお伝えしたい」という思いで造られています。
こちらのラインは地元の契約農家さんから乾燥不足による水分過多で等級検査を通らなかったお米の相談を受けたことから始まったそう。
あえて大吟醸と同じ40%まで磨くことを思いつきF40として販売。即完売。
現在では、「越淡麗」をはじめ、全て等級米を使って醸すようになったFシリーズ。純米酒を意味するJシリーズもあるとのこと。
契約農家さんとの付き合いだったり
食卓にあがる定番酒に重きをおいた酒造りだったり
非常に印象のいい萬寿鏡さん。
是非、Fシリーズも飲んでみたいです。
追記
10度程度の冷酒にしたところ
スッキリ感が増して、こっちの方が美味しい!
時期的な物もあるかもしれないけど
逆に定番酒も時期に合わせて変えていけたらお洒落な。